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北欧雑貨「フライングタイガー」快進撃の理由

4年で25店舗、北欧雑貨「フライングタイガー」快進撃の理由
フライングタイガー運営会社ゼブラ ザビエール・ヴィダルCEOインタビュー 【前編】


2016.08.04(木)
PRESIDENT Online スペシャ
堀 朋子=聞き手、文

 

北欧ブームが止まらない

日本は今、空前の北欧ブーム。洋食器ブランド「イッタラ」やアパレルブランド「マリメッコ」、スウェーデン発祥の家具販売店「イケア」など、北欧ブランドは出店数を増やし、2017年には、フィンランド生まれのキャラクター、ムーミンの世界観を体験できるテーマパークが埼玉県飯能市にオープンする予定だ。

そんななか、北欧デザインを日常生活に手軽に取り入れられるとして人気を集めているのがデンマーク発の雑貨ストア「フライングタイガー コペンハーゲン」。カラフルな色合いとユーモアあふれるデザインが魅力のキッチンツールやインテリア雑貨、文具などのオリジナルアイテムが揃い、1点あたり数百円というリーズナブルな価格が特徴だ。

 

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フライングタイガー運営会社ゼブラ サビエール・ヴィダルCEO

 

1995年にコペンハーゲンで誕生した「フライングタイガー」が日本に登場したのは2012年。大阪・アメリカ村の店舗を皮切りに、翌13年には路面店となる表参道店が開店。

「アジア圏初進出となった大阪、アメリカ村のストアである程度の手ごたえはあったものの、やはり東京の1号店となる表参道ストアのオープンでは慎重になりましたね」と、当時を振り返るのは、日本で「フライングタイガー」を運営するゼブラジャパンのマーケティング担当者。同じ日本でも、関西と関東の文化や顧客の感覚が違うだけに、東京での反応はまったくの未知。毎日が試行錯誤の連続だったと言う。

「たとえば、開店前に何人くらいの方が並ぶのか、その方たちにどこで待っていただくのか、お会計のレジ列はどうするのか、商品の適正な在庫量はどの程度かなど。お客さまにご迷惑をおかけしたこともありましたが、スタッフ一丸となって問題を少しずつ解決していった結果が今の運営に活かされていると思います」(前出担当者)

注目を集めた表参道店も連日、長蛇の列を作る大人気となり、東日本進出の起爆剤として大成功。2016年7月現在で日本国内に25店舗を展開し、年内にさらなる店舗オープン予定を控えるなど、その勢いは増すばかりだ。


いつ来ても飽きない空間


豊かな自然とゆとりある空間、時間を大切にしながら、身の回りに置くアイテムはお洒落でユニーク。お金をかけずに、個性的なアイテムで日常を楽しむ北欧のライフスタイルを気軽に取り入れられる「フライングタイガー」の商品は女性のみならず、サラリーマンなど男性の支持層へも確実に広がっている。

北欧雑貨の代名詞として知名度を上げているこの人気ブランドを取り仕切っているのが、本国ゼブラ社のCEO、ザビエール・ヴィダル氏だ。年に数回、来日し、日本国内の市場を自ら観察し、出店計画を練っているという。

「日本のお客さまから伝わってくる“熱気”は、私自身にとっても非常に刺激になります。列を作って並んでまで楽しみにしてくれているお客さまに、その期待感を超える喜びをいかにして提供するか。日本で各ストアに足を運び、店内で楽しそうに買い物をされるお客さまの顔を見る度に『いつ来ても新しい商品で喜ばせてくれる、飽きることの無い空間』を作り続けたいという、私自身の熱気へとつながっています」(ヴィダル氏)

 

日本オリジナル商品も

 

「フライングタイガー」を運営するゼブラ社が誕生したのは1995年。日本では、2013年にサザビーリーグとの合併会社ゼブラジャパンを設立し、都心の路面店やファッションビル、広域型ショッピングセンターなどへの出店を重ねている。


一方、ヴィダル氏は「ザ・ボディショップ」や「テスコ」、「セインズベリー」といった欧州の大手小売店でキャリアを重ね、2015年1月に現職に就任。顧客と商品との距離が近い小売りのエキスパートならではの手腕をヨーロッパ以外のエリアでどう生かすか、そうした点でも注目を集める。

「実際に日本を訪れてみると、日本には日本の“商売”といった文化があることが分かります。たとえばバレンタイン・デーやホワイト・デーといったイベントや桜が咲く季節に合わせた商品展開などは目を見張るものがある。そうした国々に既存する素地にどう、私たちの商品を重ねていくかも重要です」(ヴィダル氏)

実際、国内の「フライングタイガー」では、日本オリジナルにカスタマイズされたものも。

「フェルトのコースターは本国では四角。それを、日本の器や鍋の形状に合わせて丸型のものを制作しました。手土産として人気のチョコチップクッキーは、実はこれも日本の市場に合わせて生産し、販売したもの。王冠を被った女王がデザインされた入れ物の缶もお洒落で『フライングタイガーらしい』と評判を呼び、瞬く間にヒット商品に。日本でのヒットを受けて、今ではヨーロッパの各店舗でも販売されているんですよ」(ヴィダル氏)

デンマークのコンセプトを売りながら、感度の高い顧客からヒントを得ることが多い」とヴィダル氏が評する日本の市場。次回は、今後の展開や会社としての戦略についてさらに詳しく聞いてみたい。

 

ザビエール・ヴィダル
ゼブラ(デンマーク)CEO
デンマーク出身。欧州小売大手テスコのバイヤー・マネージャー、英国2位のスーパーマーケット・セインズベリーのディレクター、ザ・ボディショップのマネージングディレクターを経て、2015年より現職。
フライングタイガーコペンハーゲン>> http://jp.flyingtiger.com/

 

〈情報ソース〉

http://president.jp/articles/-/18553?display=b